石田国際特許事務所 株式会社イシックス
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石田国際特許事務所 パテントコラム バックナンバー
バックナンバーはこちらをご覧下さい。
1. キャノンインクカートリッジ事件についての判決

昨年4月1日に設置された知的財産高等裁判所の大法廷で審議された第3番目の事件としてキャノンインクカートリッジ事件(知財高裁平成17年(ネ)10021号)の判決が本年1月31日に言い渡されました。
  ご存知のようにこの事件はキヤノンがインクカートリッジの製造方法について特許を有していたところ、使用済みカートリッジにインクを再充填したリサイクル品を中国から輸入販売する行為が特許権の侵害に該当するかどうかについて争われていたものです。一審の東京地方裁判所では特許された製造方法により生産された製品を譲り受けた者が行う行為につき新たな生産か修理かを判断し、本件の場合は新たな生産ではないとして所謂消尽論を適用して非侵害の判断をしました。これに対し、知財高裁の判決では消尽論の例外として二つの類型を掲げ、本件は特許製品中の特許発明の本質的部分を構成する部分の全部又は一部について加工又は交換がされた場合であって特許権は消尽しないとして、侵害を認めました。(http://www.ip.courts.go.jp/documents/pdf/g_panel/10021.pdf
  特許権の消尽を特許発明の本質的部分から捉えた判断として妥当と思いますし、国内消尽、国際消尽についても述べられ、興味深い判決ですが、すでに上告が行われているとのことですので今後の判断にも注目したいと思います。

2. 国際特許出願(PCT出願)について

また、WIPOの2月3日付プレスリリースによれば、国際特許出願(PCT出願)について中国が2005年に出願した国際特許出願件数は2,452件だったとのことです(http://www.wipo.int/edocs/prdocs/en/2006/wipo_pr_2006_436.html)。 この出願件数は世界の10位ですが、前年比の伸び率で見ると43.7%増で世界1位であり、韓国(33.6%)、日本(24.3%)が続きます。出願件数ではアメリカが45,111件でトップ、日本が25,145

件で2位となっています。
PCT出願は日本について言えば日本語で日本特許庁(受理官庁)へ出願可能であり、自動的に調査報告書及び見解書を受け取ることができ、また保護を受ける指定国を優先日から20ヶ月又は30ヶ月以内に決定すればよいためメリットも大きいといえますが、指定国移行時には各国に出願する場合とほぼ同額の費用が発生し、最終的な出願コストはPCT出願費用が各国出願費用に上乗せされる形になります。
従って、外国での特許権利化を図る場合にはPCT出願のメリット、デメリットを検討の上、どのルートで出願を行うか決定することが重要であると思います。

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