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キャノンの元社員による発明対価支払い請求訴訟
1. キャノンの元社員による発明対価支払い請求訴訟
抜粋した記事の中には、キャノンの元社員による発明対価支払い請求訴訟に関するものがありました。
記事によれば、東京地裁は、昨秋に、原告の発明数十件を対象に3,000万〜4,000万円を支払うことを条件とする和解案を会社側に提示しましたが、会社側は、その和解案を拒み、結果的に、会社側に発明対価3,300万円の支払いを命じる判決を下したようです。高額な対価を元社員に安易に支払うことによって社内の発明者が不満を抱くことに対する懸念も和解案を拒む要因となったようです。
発明の対価の支払いを巡る訴訟が頻繁に提起されていますが、発明の対価を巡って社員や元社員と会社側とが法廷で争う事態は、双方にとって決して好ましいこととは言えないでしょう。
昨年度の日本の対外特許収支(海外から受け取った特許料収入から支払い分を差し引いたもの)は過去最高で5,000億円を上回ったとの試算がありますが(日本経済新聞2月27日)、かかる成果は、企業の方々の対外特許戦略の賜物であると言えるでしょう。
今後も対外特許収支を増加させ続けるためには、企業の方々が十分な知的創作活動をし得る時間と機会を確保する必要があり、発明対価の支払いを巡る訴訟で企業の方々に余分なエネルギーを消費させるのは、マイナスでしかないでしょう。
企業の方々が知的創作活動により大きなエネルギーを注ぐことができるように、発明の対価について透明性の高い算定基準を確立すべく職務発明制度を含めた各種の制度のさらなる整備を進めることが、国策として急務であると考えます。
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